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座席図鑑 小田急電鉄7000形ロマンスカー”LSE”
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 ☆ミニ座席図鑑 小田急3000形SE/SSE及び3100形NSEはページ下部をご覧ください。
運行区間
新宿〜小田原・箱根湯本・片瀬江ノ島など 
座席図鑑No.039
ページ公開:サイト公開当初
ページ更新:2014年4月18日
  2016年12月26日
 
JRC BLUE RIBBON PRIZE 1981 1980年、NSE以来18年ぶりの新型ロマンスカーとして登場しました。
Luxury(豪華な)Super Express(LSE)と命名され、NSE・後に登場したHISEやVSEと共に展望席付きロマンスカーの1車種として活躍して来ました。

後に登場したHISE・RSEさえも引退する中、SE以来の古き良き「ロマンスカー」の香りを纏って長く活躍し続けてきましたが、2018年には新たな展望席ロマンスカー70000形が登場が予定されており、いよいよ引退へのカウントダウンが迫ってきたようです。

1995年から開始されたリニューアルでHISEに準じた塗装に変更されました。

2007年に1編成が上の旧塗装に復活。評判が上々であったことから現在残る2編成は共に旧塗装を纏って活躍しているためこちらの塗装の車両は姿を消しました。
●一般席 

座席は2列+2列のリクライニングシートです。
SE以降のロマンスカーでは、LSEが初めてリクライニングシートを採用しました。(SE以前の特急車両だと、2300形という車両が転換リクライニングシートでした。)  

登場時はオレンジ色のモケットでしたが、90年代のリニューアルで、HISEに合わせたブルー&レッドに変更されました。写真のブルーのモケットは1〜5号車。

リクライニングは最高角度のみでストッパーが効くタイプで、リクライニングすると座面がせり出すのが特徴です。

シートピッチは970mmで、足元にはバータイプのフットレストが設置されています。

テーブルは窓側に折りたたみ式のものが設置されています。

 こちらは6〜11号車で赤いモケットの座席が設置されています。
ロマンスカーはSE以来スピードアップの為重心を低く設計されてきましたが、次のHISEは眺望の良さを重視してハイデッカーを採用したため、低重心車のロマンスカーとしては今のところ最後となっています。

標準的な設計である通勤電車やEXE・VSE・MSEを始め、特にハイデッカーのHISEやハイデッカーとダブルデッカーの組み合わせであるRSEとすれ違った時にはその目線の低さを実感できたものです。
3号車に設置されている車いす対応席です。

座席はモケットはLSEに合わせられていますが、2人掛けと違いフリーストップのリクライニングシートが設置されています。

ハイデッカー構造がバリアフリーに対応できないことで早期の引退を余儀なくされたHISEやRSEに対して扉から段差なしで乗車できるLSEはバリアフリーに対応して生き残る事ができました。
●展望席

「小田急ロマンスカー」といえば真っ先に展望席のイメージですが、現在展望席を持ったロマンスカーはこの「LSE」2編成とVSE2編成の合計4編成まで減少しています。

”LSE”の展望席は14席、特に最前列は人気があり土休日の便を中心にプラチナチケット化しています。

こちらが最前列からの展望。 

神奈川に移住する前、大学入学後の1年間だけ都内から湘南方面に通学していた私は、当時運行されていた(今も?)新百合ヶ丘始発LSE充当の平日朝の下り便で最前列の空きを狙い時々乗車していました。今思うと貧乏学生の小さな贅沢でしたね(笑)
☆以下、小田急3000形SE/SSE及び3100形NSEの「ミニ座席図鑑」になります。
(ここまでに紹介した7000形LSEとは別車種です。現在はともに引退しています) 
ミニ座席図鑑 小田急3000形SE/SSE 
ミニ座席図鑑NO.005
取材:2008年10月/ページ公開:2016年12月 
 
THE FIRST JRC BLUE RIBBON PRIZE
1957年登場。直後に国鉄に貸し出されテストを行い、世界狭軌最高速度である145kmを記録。151系や新幹線の開発に莫大な影響を与えた小田急電鉄を代表する名車中の名車3000形SEです。

速度向上を実現するために低重心構造となり、展望席こそ設置されていないものの、バーミリオンオレンジを主体としたデザインは現在のLSE、そして70000形へと受け継がれていくことになります。

現在は海老名基地の一角に設けられた専用の保存車庫で保存、2008年までは毎年秋に公開されていました。
日本の鉄道史に大きな足跡を残したSE車ですが、登場から10年ほどで短編成化工事が行われ、御殿場線直通「あさぎり」号と箱根特急を担うNSEをサポートする「さがみ」号や「えのしま」号へと運用の場を移していきました。
1991年、「あさぎり」号のRSE/371系置き換えにより惜しまれつつ全車両が引退。 
 
●車内 
   連接車構造の車内は、1両が非常に短くミニマムな空間となっているのが特徴的です。

座席は晩年にNSEに併せて改座・モケットの張替えが行われた姿のままで保存されています。

「ロマンスカー」の由来となったロマンスシートがレトロさと相俟って非常に良い雰囲気を出しています。
 
ミニ座席図鑑  小田急3100形NSE   ミニ座席図鑑 No.006
取材:2008年7月/ページ公開:2016年12月
 
JRC BLUE RIBBON PRIZE 1964
 「展望席といえば小田急ロマンスカー」といわれるほど、現在でこそロマンスカーの名物設備として知られる展望席ですが、その原点となったのが1963年登場の3100形NSE車です。

その他にも、HISEまで続くことになる11両連接の編成やLSEにそっくりそのまま踏襲されたカラーリングなど、現在のロマンスカーにも大きな影響を与えました。
1999年引退、現在は6両が小田急によって保存されているほか、開成駅前に1両が保存されています。
●車内 
  以下2枚の写真は、いずれも開成駅前にて保存されている車両で撮影しています。

こちらの車両は展望席部分のみ座席が保存されており、往時の雰囲気を楽しむことが出来ます。

VSEはもちろん、LSEに比べてもクラシカルな展望席ですね。座席数も現在の車両に比べると少なく、小ぢんまりとした空間になっています。 
こちらは一般席部分に保存されている座席 。

こちらもLSE以降のロマンスカーと比べるとレトロな座席ですね。リクライニング機構もありません。
 
   ところでこの座席。新宿区の「新宿歴史博物館」に4脚も保存されています。

また運転台部分のモックアップも保存されており、登場当時NSEのように「1階客席、2階運転席」の車両が珍しかったことが伺えます。
(こちらも開成町の保存車で撮影しています)

2階に設置された運転席は、どこか「秘密基地」のようで憧れですね。
現代の車両と異なりメーターとマスコン、ブレーキのみが設置されているシンプルな仕様に時代を感じられます。 
 
☆☆☆ 


2009年秋頃のある日、本厚木駅にて「観光型」ロマンスカーの後輩VSEとのすれ違いシーンです。

狭軌世界最高速度を樹立し新幹線の基となった名車「3000形SE」から展望席を持った「NSE」へ、そしてこのLSEへと受け継がれた「観光列車=ロマンスカー」のDNA。

HISE以来の観光型ロマンスカーとなったVSEにもしっかりと受け継がれている事を感じられる1枚です。
そして「7」の数字と共に、70000形にも受け継がれていくことでしょう。

子供の頃から小田急沿線でLSEを含めNSE〜EXEまでのロマンスカーを見ながら育った私にとって、特に
「NSE」「LSE」「HISE」の展望席を持った3形式はあこがれの存在であり、ある曲の歌詞の通り「光る電車」でした。引退の報道は残念ですが、その「観光型ロマンスカー」の血統、スピリットが未来へ続いていくことを祈ってその旅の終わりを見届けたいと思います。


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