座席図鑑 小田急30000形ロマンスカーEXE
初めて展望席を設置し、ロマンスカーの象徴的存在として36年間活躍した名車「3100形 NSE」の後継車として1996年に登場しました。

ボギー車10両、展望席なしと、それまでのロマンスカーにない「ビジネス・日常利用」ロマンスカーといった車両で、毎日の通勤や、新百合ヶ丘・町田・本厚木から新宿といった短距離利用での「ちょっぴり贅沢」な移動手段として好評を博しています。
EXEは10両貫通編成ではなく6+4両の編成になっており、連結面はこのようなフェイスになっています。

10両で小田原まで走行して6連のみ箱根湯本まで乗り入れる「はこね」号や、新宿〜相模大野間を「はこね」や「さがみ」と「えのしま」を連結して走り同駅で分割併合をするフレキシブルな運用はEXEの登場によって実現したものです。
EXE=「展望席が無い」「ロマンスカーらしくない」「歴代ロマンスカーで唯一ブルーリボン賞を逃している」など観光客や鉄道ファンからはネガティブな評価をされる事が多い車両ですが・・・(ブルーリボン賞に関しては他の強力な対抗車種に敗れたわけではなく、最多得票でありながらも、滅多に無い「受賞対象車なし」という結果であったことも評価を下げているようです)

では内装を見て行きましょう。今回敢えて夜間に乗車した時の写真をチョイスしましたが、これは車内全景の写真を見た時に車内の照明が目立つため。

VSEやMSEのような「ヴォールト型」ではありませんが、天井のカーブを生かした間接照明、その下の丸いスポットから漏れるライト、そして荷物棚下から座席を明るく照らす照明がマッチし、鉄道車両内でありながら視覚的な狭さを全く感じさせない、美しい空間を演出しています。
車内空間全体を見た時の優美さはVSEやMSEにも引けを取らないのではないかと思います。

座席はRSEに引き続きフリーストップリクライニングシートを採用し大型でやわらかく、すわり心地の良い座席になっています。
テーブルは肘掛に収納されているもの、観光列車で向い合せにしても使えるので便利です。
中肘掛(センターアームレフト)は前期型の車両のみ設置されています。

車いす対応座席は6両編成の5号車・4両編成の8号車にそれぞれ設置。

優美で落ち着いた空間、ゆったりとした座席、長編成によって確保された巨大なキャパシティで満席の発生を減らす事が出来る・・・観光特急としてはイマイチな評価を付けざるを得ないEXEですが、ビジネス特急、手軽に乗れる特急としては非常に完成度の高いものではないかと思います。


(運用にも問題があって、登場した当初は「最新型」と言う理由で本来不向きである観光列車の「はこね」や最速達のスーパーはこねで運用したことが「ロマンスカーらしくないロマンスカー」と呼ばれる原因になってしまったのではないかと思います。せめて登場時から「はこね」「スーパーはこね」はLSE・HISEで、「さがみ(サポート)」「ホームウェイ」の混雑する便はEXE中心、と本来あるべき姿で運行すれば「豪華で洗練された通勤特急」としてブルーリボン賞も近付いたのではないかな・・・・と思います)

こちらは1999年に増備された後期車の座席。

上のものとほぼ同じですが、中肘掛が省略されています。
こちらは5号車(6連)8号車(4連)に設置されている車いす対応席になります。 
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