座席図鑑 近畿日本鉄道30000系「ビスタEX」
JRC BLUE RIBBON PEIZE 1979 近鉄特急の象徴的存在であった10100系「新ビスタカー」、その後継車として登場したのが30000系電車です。
登場して以降、10000系、10100系に次ぐビスタカーとして「ビスタカーⅢ」を名乗っていましたが、”アーバンライナー””伊勢志摩ライナー””ACE”などの新型車が登場すると内装面での見劣りが顕著になったこと、また、車体自体も更新時期を迎えていたためリニューアルが行われ、「ビスタEX」となりました。

1979年 鉄道友の会ブルーリボン賞受賞
1990年代末からのリニューアル工事で一新された車内です。


こちらはオレンジの座席をベースに所々に緑色の座席を配置したダブルデッカー2階の車両の内装です。

座席は一見ACEや伊勢志摩ライナーと同じタイプのものに見えますが、以前からの簡易リクライニング型シートの背もたれを、ACEなどの新型座席に似せて改造したもの。ACE譲りの固めのすわり心地は改善されていません。

2階席特有の視覚的な上方への窮屈さを軽減するためか、独特なデザインの照明になっています。

2012年までに全車両がリニューアルされ、この仕様の内装は現存しません。
こちらは緑ベースにオレンジが配置されている平屋の車内です。
2階建て車両の1階席は固定座席を6席配置した「個室」のような空間になっています。

リクライニング機構などはありませんが、4~5人のグループでワイワイしながら移動するにはぴったりの座席ではないでしょうか。

正面座席の上部には荷物を収納できる棚も設置されています。
一編成で特殊な座席配置が発券システムに対応できず煙たがられた初代ビスタカー。冷房装置の老朽化と連接車の整備の大変さ、居住性の悪さがネックとなった二代目ビスタカー。共に13~20年ほどと、鉄道車両としては非常に短命に終わったのに対し30000系は30余年活躍し続けています(笑)

一度「ビスタカーⅢ」から「ビスタEX」に生まれ変わりましたが、2010年から2012年にかけて二度目の大掛かりな内装工事が行われました。

今回のリニューアルでは「航海」をモチーフにした内装になり、座席も22600系と同型のものに改座しています。

22600系のページでも述べましたが、この「ゆりかご型シート」驚くほど快適です。
ゆりかご機構や背もたれはもちろん、「無言の奪い合い」が起きない二つに分かれた中肘掛や背面・肘掛収納双方を備えた2WAYのテーブルなどあらゆる点で従来のシートの上を行っています。

平屋席のモケットはレッドがベースで、刻まれている文字は・・・

                     「LIMITED EXPRESS VISTA CAR BON BOYAGE!」
こちらはダブルデッカー車の二階席です。座席自体は平屋と同じですが、モケットはブルーベースのものになっています。特筆すべき点としてはカーブした天井を生かした間接照明が美しいですね!
普通席でありながら個室のような異質な空間であったダブルデッカーの1階は、この二度目の更新工事が始まったころから3~5人グループ専用席となりました。

座席自体も交換され従来の6席から5席となりゆったりした配置になったほか、大型のテーブルも設置されました。

京都奈良に伊勢神宮・鳥羽、志摩スペイン村など多くの観光地を走り抜けるビスタカー。周りのお客さんに気兼ねなくグループで話しながら訪れるならこの座席を選ぶ価値は大きいのではないかと思います。
二階建て車中央のデッキです。

手前が二階席への階段、奥が1階席への階段となっています。

ダブルデッカー車は2両繫がっていますが、その2両の連結部分は2階フロアで移動が可能。

個室の1階席は通り抜けが出来ない設計になっています。
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