座席図鑑 国鉄/JR東海・西日本0系新幹線
JRC BLUE RIBBON PRIZE 1965 「びゅわーんびゅわーん 走る 青いひかりの超特急 時速250㎞ 滑るようだな 走る」 

1964年の東海道新幹線開業、東京オリンピック、そして1970年大阪万博。
その後も山陽新幹線の延伸、国鉄の民営化、100系や300系など後継車両の登場・・・と新幹線の歴史、高度経済成長後の日本の歴史は常にこの「0系」と共にあったと言っても過言ではないと思います。
20世紀を前に1999年、東海道新幹線から引退。その後は短編成化され山陽新幹線の「こだま」で活躍しましたが2008年。44年の活躍にピリオドを打ち勇退しました。

山陽新幹線の「こだま」として運用されていた晩年は「ひかりレールスター」に近いイメージのカラーで運行されていました。
大宮の「鉄道博物館」で保存されている車両で撮影した画像です。
こちらは登場時からの普通車で、シルバーとブルーのモケットを縫った転換クロスシートが設置されています。 
当時の技術と0系のシートピッチでは、回転可能な3人掛け座席が製造できなかったことから、全ての乗客が前を向いて着座できることを最優先に「転換クロスシート」になった。とのことです。

シートピッチは940㎜と、現在の東海道・山陽新幹線車両より狭いピッチになっています。
 東京都青梅市の「青梅鉄道公園」に保存されている0系の車内です。

座席自体は鉄道博物館のものと同じW12/70転換クロスシート(前期型)になります。
さて、一応前を向いて座れるものの、長時間乗車となるとやはり転換クロスシートでは不満が出てきます。
後に紹介するリクライニングシートはその不満を解消するために生まれたのですが、実はその前には雀の涙程度に改良されたW12/70転換式クロスシートがありました。

どこが違うのか。と言いますと座面が一人分づつに区切られていることと、ほんの少しだけ背もたれが高くなっているようです。

詳しくは下の比較画像をご覧ください(クリックで拡大)

ちなみにこちらは愛知県の「リニア・鉄道館」の保存車。同館の展示方針により着席、転換は出来ません。

山陽新幹線が開通し、岡山・博多と延伸していくにつれ長時間乗車が増えると、さすがに転換シートでは辛すぎる。という不満が増えました。

そこで、3列席の回転を諦めてリクライニングシートを搭載するようになります。 
リクライニングと同時に座面が前にせり出し、僅かな角度のリクライニングでも快適な姿勢を取れ、後ろに倒れる量が少ないため遠慮なく倒せるという、いうなかなか優れものなシートです。

しかし3列席は集団離反式(車両の中心を境にそれぞれデッキに向いた方向で設置)で設置され、3列席の半分は後ろを向いて座らざるを得ないという欠点もありました。

その反省から、100系ではピッチを拡大したうえで3列席も回転可能になった「R53/R70」シートに進化を遂げていきます。

ちなみに、この座席の車両は東京都内のある場所で図書館として使用されています。
デッキよりの数列の座席を残して閲覧席として、残りは座席を撤去して本棚が設置されています。
上の保存車と同じく「せりだし式リクライニングシート」を設置しているもののJR西日本風の(?)グレーのモケットになっている車両です。

こちらは愛媛県の「四国鉄道文化館」で保存されているカットモデルの0系で、0系東海道新幹線撤退の翌年、2000年までJR西日本で活躍した車両です。  
 現役時代の内装写真は1枚しか残っていませんでした(当時は座席鉄じゃなかったので・・・(^^;)

晩年、山陽新幹線の「こだま」で運行された時代には普通席でありながら2列+2列のゆったりしたシートに改座されていました。
交通科学博物館に保存されている0系の2等車(グリーン車)----R25リクライニングシートです。

新幹線ということで在来線に比べて横幅に余裕があることから、当時の特急電車で採用されていたR22系統の座席に比べて横幅も広く、センターアームレストも設置されています。


スプリングの利いた座面、少し低めのバックレスト・・・そして肘掛にも掛けられたリネンなどレトロ感たっぷりの座席です。

(リクライニングとテーブルは作動禁止、カーテンは許可を得て引かせて頂きました。)
初期の0系では東京~新大阪間を乗り通しても3~4時間程であることから、本格的な食堂車ではなく軽食や喫茶を提供するビュッフェが設置されていました。

窓側に座席、通路を挟んで調理場というレイアウトで、調理場には当時珍しかった電気コンロや電子レンジなどが設置されていました。 
(交通科学博物館(大阪府)で撮影)
リニア・鉄道館で保存されている食堂車の画像になります。

調べてみたところ山陽新幹線が博多まで完全開業した時に長時間になる乗車時間を考慮し食堂車が連結された。とのことです。
装備されているシート(W12/70改)も同時期に登場した座席であることからも、この車両は博多開業に前後して製造された車両であると考えられます。
こちらは運転台の画像になります。200キロを超える高速を生み出すコクピットですが、思いのほか”シンプル”にまとめられていますね! 
 こちらはリニア・鉄道館で販売されている「新幹線開業弁当」の画像です。
掛け紙には新幹線内の屑籠の案内などが書かれていたことから、新幹線の車内販売で販売された弁当を復刻したのではないかと思います。

白身魚フライ・卵焼き・蒲鉾など典型的な「幕の内弁当」です。これを0系に揺られながら食べられれば最高ですね(笑)
梅干しがカリカリ梅ではない普通の梅干しなのがいかにも昔風です!
 
定期運行終了前日の0系です。

「YS-11」や「スバル360」と並んで高度経済成長時代から交通を支え続けた存在。
彼の長い歴史の最後の一瞬に立ち会う事が出来ました。
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